かんたんに関連づけない
例えばポップカルチャーについて評論するときに他の作品を挙げるというのはよくあることだし、それができるのは積極的にいろんなものを鑑賞したりいろんなことを体験したりしているからで、それ自体はすごいことだ。共通点を見出すのも誰にだってできることではないから、否定する気は全然ない。それに、そういうものは意図する/しないに関わらず時代性を帯びてしまうのだから、何もおかしなことはないのかも知れない。
だけど、いざ自分がそういう文章を読んでいるときにそうやってふたつ以上の一見関係のなさそうな事柄を結びつけているのに出くわすといつも、佐藤雅彦がエッセイ集か何かに書いていた「人間は関係のないことをすぐに関連づけようとする」という話を思い出す。具体的な書名や、例示されていたエピソードをど忘れしてしまったのだけれど。
まあ、もういい歳なので結論は最初からわかりきっていて、的を射たものとそうでないものがあるというだけの話ですね。ありがとうございました。
- 作者: 佐藤雅彦
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- 発売日: 2011/11/01
- メディア: 単行本
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