あっ この感じは覚えていたい

いま読むべき唯一のブログ

きのうのこと

読み進めている本に、こんな一節があった。

小説家に向いているのは、たとえ「あれはこうだよ」みたいな結論が頭の中で出たとしても、あるいはつい出そうになっても、「いやいや、ちょっと待て。ひょっとしてそれはこっちの勝手な思い込みかもしれない」と、立ち止まって考え直すような人です。
村上春樹職業としての小説家』 p.111 - p.112)
例えばなにかについて賛成と反対の立場があったとして、それぞれの主張に対して「どっちの言い分もわかる」とかすぐに思ってしまいがちな僕は、これを読んで少し救われた気持ちになったんだけど、改めて考えると、それとこれとは全然ちがう話かも知れない。悲しい。あわよくば、小説家になれるとも思ったのに(いやいや、ちょっと待て。ひょとしてそれはこっちの勝手な思い込みかもしれない)。
 
最近はいよいよそういう態度への風当たりがどんどん強くなってきているようで、息苦しさを感じる。今だって何度も何度もバックスペースキーを叩いて、誰にも怒られないように気を遣っている。そんなの気にしなけりゃいいって言われたら、それはまあ正論で、たしかにある面ではそうなんだけど、そんないつもグイグイはいけないじゃんね。
 
SEKAI NO OWARI をバカにする人たちのいちばん怖いのは、その人がそれをバカにしてもいいと判断したことだ。僕の中では同じ話。「SOS」、すごいと思うけど。